給食の時間がつらい子どもへ ~「におい」の困りごとと大人にできること~
新学期が始まり、園や学校では給食がスタートしたところも多い時期ですね。毎日の給食を楽しみにしている子どもも多い一方で、中にはその時間がつらいものになっている子どももいます。
親としては、「好き嫌いなく食べられているかな」「時間内に食べ終えられているかな」と気になることもあるのではないでしょうか。
増えてきた印象の「におい」に関するお悩み
これまでも、味覚や触覚の敏感さによる食事のお悩みはよく耳にしてきましたが、最近とくに増えていると感じるのが「におい」に関する困りごと、いわゆる嗅覚の過敏さです。
以前に比べて、給食での「完食指導」は減り、子どもの感覚の違いについての理解や配慮も少しずつ広がってきました。そのため、「つらい」と感じていることを大人が受け止める機会も増えてきているのかもしれません。
嗅覚ならではの難しさ
ただ、においへの配慮には難しさもあります。味や触感と違い、においは目に見えず、空間に広がってしまうため、個別の対応がしづらいのです。
環境を整えることで楽になることも
それでも、環境を少し調整することで、子どもの負担が軽くなるケースもあります。たとえば、
・席を窓側にしてもらい、換気を意識してもらう
・出入口に近い席にしてもらう
・本人が風上になるようにして、サーキュレーターなどの弱い風で空気を動かす
・配膳後の食缶は早めに蓋をしてもらう
・どうしても苦手なにおいのメニューの日は、保健室や別スペースで食べさせてもらう
といった工夫が考えられます。
「つらい」と言える関係を育てる
こうした具体的な対応も大切ですが、何より大事なのは、子どもが「つらい」と感じたことを安心して伝えられる大人との関係です。
子どもが勇気を出して伝えてくれたときには、「においがつらいんだね」とそのまま繰り返して受け止めてあげてください。そして「教えてくれてありがとう」と具体的にほめることで、子どもは「言っていいんだ」と感じられるようになります。
子どもと一緒に考えることの大切さ
もちろん、親と担任の先生が情報を共有し、一緒に対応を考えることはとても重要です。ただ、その際に大人がすべてを先回りして決めてしまうのではなく、子ども自身と一緒に考えることも忘れないでください。
いくつかの選択肢の中から、子どもが自分で考え、判断し、選ぶ。そして、その結果を大人に伝える。この経験の積み重ねが、「困ったときに助けを求める力」や「自分で乗り越えていく力」を育てていきます。
安心してSOSを出せる新学期へ
困ることがあっても大丈夫。きちんとSOSを出せば、大人が受け止めてくれる。そんな安心感の中で、新学期がスタートできることを願っています。
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