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「本当はもっと仲良くなりたいのに」~父の日のあとに考える、子どもとの関わり方~

今週の日曜日は父の日でしたね。

今回は、PCIT(親子相互交流療法)やCARE(子どもと大人の絆を深めるプログラム)を学んだお父さんたちから、よく寄せられるお悩みについて書いてみたいと思います。

「子どもをほめることや、温かく関わることが大切なのはよくわかる」

「でも仕事で疲れて帰宅したときに、子どもたちは『おかえり』も言わず、スマホや動画、ゲームに夢中になっている」

そんな状況だと、なかなか自分から優しく声をかける気持ちになれないものです。

その結果、

「おかえりくらい言ったらどうだ」

「スマホばっかり見てないで、宿題はしたのか」

「早く寝なさい」

といった言葉が増えてしまいます。

PCITやCAREでは、具体的にほめる、くり返す、行動を言葉にするといった関わり方を「PRIDEスキル」や「3P」と呼びます。一方で、命令や質問、批判などの関わりは減らしていくことを目指します。

しかし、お父さんたちからはよくこんな声を聞きます。

「本当は温かく関わりたい。でも、あんな様子の子どもに何をほめればいいのかわからない」

お父さんたちの中にあるさみしさ

お父さんたちの気持ちもよくわかります。

その背景には、

「もっと子どもと仲良くなりたい」

「動画やゲームばかりで心配だ」

という思いだけではなく、

「そもそも自分からの注目なんて求められていないように見える」

というさみしさもあるのではないでしょうか。

また、

「子どものよくないところばかり目につく」

「悪いところは厳しく正さないと将来困る」

「家には一人くらい怖い人が必要だ」

という声もよく聞かれます。

子どもたちもエネルギー切れかもしれない

ここで少し視点を変えてみましょう。

帰宅後の子どもたちは、なぜ動画やゲームに夢中になっているのでしょうか。

子どもたちも園や学校で毎日精一杯頑張っています。

さらに下校後も、学童保育や塾、習い事などで忙しく過ごしている子どもも少なくありません。

一日を終える頃には、エネルギータンクがほとんど空っぽになっていることもあります。

そんなとき、動画やゲームに夢中になることで、自分なりにエネルギー補給をしているのかもしれません。

もちろん、動画やゲームだけが悪いわけではありません。

ただ、本来であれば子どもにとって最も安心できるエネルギー補給の場所は、愛着関係にある大人との関わりです。

家庭は安心基地であり、ほっとできる場所であってほしいものです。

家の中に「怖い人」が必要なのではなく、安心して過ごせる人がいることの方が大切です。

子どもの毎日を知ることが関わりのヒントになる

では、帰宅後の子どもに対して、どのように温かい関わりをすればよいのでしょうか。

ポイントは、子どもの具体的な生活を知っておくことです。

お母さんからその日の出来事を聞いておいたり、学校や園からのお便りに目を通したりしておくと、声をかけるきっかけが見えてきます。

例えば、

「日に焼けたね。運動会の練習頑張っているもんね」

「今日の歯医者さんの検診、虫歯ゼロだったんだってね。毎日歯みがきを続けていてえらいね」

このように具体的にほめたりすることができます。

また、給食だよりを見ていれば、

「今日、給食はカレーだったんだね」

と話しかけることもできます。

もし子どもが、

「うん、カレー」

とだけ返事をしたとしても十分です。

そこから、

「カレー好きだもんね」

「家のカレーと給食のカレーは味が違うかもしれないね」

などと会話を広げることができます。

特別な話題や長い会話は必要ありません。

子どもの話を繰り返したり、興味を示したりするだけでも、親子のつながりは少しずつ育っていきます。

いざという時に相談できるお父さんになるために

子どもが成長していく中では、悩みや困りごとを抱えることもあります。

学校でのトラブル、人間関係の悩み、思春期ならではの葛藤など、SOSを出したくなる場面もあるでしょう。

そんなとき、家庭が安心基地になっていて、お父さんが怖い存在ではなく安心できる存在であれば、子どもはお母さんだけでなく、お父さんにも相談することができます。

その関係は一日でできるものではありません。

日々の小さな声かけや、子どもへの関心の積み重ねによって育まれていくものです。

父の日のこの機会に、ぜひ子どもの「できていないこと」ではなく、「頑張っていること」に目を向けてみてください。

そして、PRIDEスキルや3Pを少しずつ積極的に使いながら、安心できる親子関係を育てていきましょう。

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