「走らないで!」が逆効果?子どもへの注意の仕方、見直してみませんか?
子どもの行動が気になって、つい「ダメ!」「やめなさい!」と言ってしまうこと、ありませんか?
実は、この“注意の仕方”を変えるだけで、子どもの問題行動がぐんと減ることがあるんです。
今日は、親子関係を良くする「PCIT(親子相互交流療法)」から、注意の仕方に関するヒントをお伝えします🪴
PCITの「避けるスキル」と「行うスキル」
PCITには、子どもとの関係を良くし、問題行動を改善するための2種類のスキルがあります。
- 避けるスキル(Don’tスキル)
- 行うスキル(Doスキル)
私たちセラピストが、まず保護者の方にお伝えするのは「Don’tスキルを避ける」ことから。
というのも、この“しない”スキルを意識するだけで、子どもの困った行動が減ってくることが少なくないからなんです🌱
「Don’tスキル」ってなに?
PCITで避けてほしい「Don’tスキル」は、次の3つ。
- 命令
- 質問
- 批判(注意・否定的な言葉)
今回はこの中でも、「批判」――特に「子どもの行動を注意すること」について取り上げます📌
注意すればするほど、止まらなくなる…!?
以前、私が関わったお子さんに、こんな子がいました。
ことばの発達がゆっくりで、落ち着かなくなると走り回ったり、おもちゃを投げたりしてしまうお子さん。
保護者の方も、「走るな!」「投げるな!」と何度も声をかけていたようです。
でもその子は、なぜか言われるたびに、ますます走ったり投げたりしてしまうのです💦
とても強く印象に残っているのは、その子が「走るな!」と叫びながら、走り回る姿です。
あの子が教えてくれたこと
それから数年後。中学生になったその子が、あるときこう話してくれました。
「怒鳴られたり、大声で注意された言葉って、頭にずっと残って離れない」
「“走るな!”って言われなくても、似たような場面になると、頭の中が“走るな!”で急にいっぱいになって、走らないと頭から離れなくなる」
この言葉を聞いたとき、私はハッとしました😮
注意された言葉が、そのまま子どもの行動を引き起こしてしまう――。
まるで逆効果ですよね。
実は、心理学の有名な実験でも…
この現象を裏づける有名な心理学の実験があります。
心理学者ルリヤが行った「バルブの実験」です。
1歳後半から3歳ごろの子どもたちを対象にしたこの実験では、
- 2歳くらいまでの子どもは「押して!」と言うことばでバルブを押すことができるが、その後は「押して!」ということばがなくても繰り返しその行動をしてしまう
- 3歳になるまでは「やめて!」と言ってもそれまでの行動を繰り返すことを促進してしまうだけで、とめる効果がない
という結果が得られました(Luria, 1982)🧠
つまり、ことばの発達が未熟な時期に「〜するな!」と注意しても、それを止めることはできず、むしろその行動を促してしまうということです。
「走るな!」はNG。でも、じゃあどう言えばいいの?
では、注意しない方がいいなら、どうすればいいのでしょうか?
答えは、「やってほしい行動に言い換える」こと✨
- 「走るな!」→ 「歩こうね」
- 「投げないで!」→ 「机の上に置こう」
このように、“してほしくない行動”ではなく、“してほしい行動”を言葉にすることで、子どもは理解しやすくなります。
従ってくれたら、必ずすぐに!「言うことをきいてくれてありがとう!✨」と具体的にほめましょう😊ほめられた行動は増えますよ💡
おわりに
子どもは、大人の言葉をそのまま受けとります。
とくに、まだことばの理解が未熟な時期は、「〜するな!」が頭に残って、逆にその行動を続けてしまうことも…。
PCITでは、子どもを叱る代わりに、ポジティブな言葉で行動を導くことを大切にしています。
ぜひ今日から、「批判」をちょっとだけ減らして、“してほしい行動”を言葉にして伝えてみてくださいね😊
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<参考文献>
Luria, A, R. (1982).心理諸過程の経過における言語行為の役割.天野清訳.言語と意識.金子書房.