上手に鼻をかむ方法~体調管理が気になる季節に~
インフルエンザの猛威が続いています。体調管理が気になる季節ですね。
前回は手洗いについてお伝えしましたが、今回はもう一つ大切な「鼻をかむ」スキルのお話です。
冬は、インフルエンザに限らず風邪を引くことも多く、子どもが鼻をかまないといけない場面が増えます。鼻水をそのままにしていると口呼吸になりやすく、喉を傷めて咳が悪化したり、睡眠の質が落ちたり、耳へ流れ込めば中耳炎、喉へ流れ込めば気管支炎になることもあります。
また、鼻水を手や服で拭ってしまったり、鼻に指を入れてしまう姿もよく見られます。中でも一番避けたいのは「すする」ことです。鼻水に付いたウイルスや細菌が喉や耳へ流れ、症状が悪化したり、ほかの感染症につながる可能性があります。
だからこそ、ティッシュで鼻をかめるように、楽しく練習していきたいところです。
今回は、PCIT(親子相互交流療法)の、行動を小さなステップに分けて「できたことを具体的にほめる」という考え方を取り入れて、4つのステップで練習方法をご紹介します。
ステップ1:まずは口から息を出す練習
大人が見本を見せて「こんなふうにフン!て出すんだよ」と伝えても、子どもは口で「フン!」と言うだけで、鼻から息が出ていない…そんな経験はありませんか。
鼻息は見えないので、子どもにとってはまねしづらい動きなのです。
そこでまずは、息が“見える”道具を使い、口から息を吹き続ける感覚をつかむ練習から始めます。ポイントは、一瞬だけ吹くのではなく、一定時間ふーっと吹き続けること。
おすすめは、ピンポン玉のような軽いボールを息でころがす遊びです。私の経験では、ビニールひもを割いて作ったこぶし大のポンポンでも息で良く動くので、幼い子でも楽しく取り組めます。ポンポンにシールで作った目を貼ると、子どもがより喜んで練習してくれます。
口から息を上手に吹けるようになると、唇の筋力が育ち、言葉がゆっくりなお子さんの発達にも良い影響があります。
ステップ2:口を閉じる練習からスタート
鼻から息を出そうとするとき、まず必要なのは「口を閉じること」です。
口呼吸が習慣になっている子は、そもそも口を閉じる感覚がわかりにくいことがあります。
そこで、鏡を見ながら口を閉じる練習をしてみたり、保護者がそっと唇に触れて合図を送りながら「10数える間だけ口を閉じてみよう」とゲーム感覚でやってみるのが効果的です。
ステップ3:鼻息でティッシュをはためかせる練習
鼻から息を出す感覚をつかむ段階です。次の手順で行いましょう。
- 3センチ幅ほどに割いたティッシュやビニールひもを、鼻先に軽く当てる
- 口から大きく吸う
- いったん息を止め、口を閉じる
- 片方の鼻を押さえ、もう片方の鼻から息を吐く
うまくいくとティッシュがはためきます。
ここでの注意点は二つあります。
・もう片方の鼻を押さえないと耳に負担がかかる
・風邪などで鼻が詰まっているときには行わない(副鼻腔炎のリスクがあるため)
必ず元気で鼻が通っているときに行いましょう。
私の経験では、お花紙(ペーパーフラワーの材料)に“バイキン”の顔を描いて、鼻息で吹き飛ばす遊びにすると、子どもが大喜びで取り組んでくれました。
ステップ4:ティッシュの当て方・拭き方の練習
鼻から息を出せるようになったら、いよいよ実際の鼻かみの練習です。
- ティッシュを半分に折り、親指が顔側、残りの4本の指がティッシュの外側になるように挟んで持つ
- 鼻を覆うようにティッシュを当てて鼻をかむ
- 鼻水が出たら、両手を合わせるようにティッシュを半分に折る
- 折ったティッシュの汚れていないところで鼻先や鼻の下を優しくふき取る
- 使い終わったら丸めてゴミ箱へ
慣れてきたら、左右交互に小鼻を押さえて、片側ずつかむ方法も練習していきます。
子どもが嫌がらない工夫と、PCIT(親子相互交流療法)のほめ方のポイント
練習をしすぎると、鼻をかむこと自体が嫌になってしまうこともあります。
少しでもできたら、「鼻をかむとスッキリするね」と、気持ちのよい感覚を言葉にして伝えるのが大切です。
また、PCITのコツである「具体的にほめる」ことも忘れずに。
・上手に鼻がかめてかっこいいね
・前よりも上手になっててパパびっくりしたよ
・〇〇ちゃんがスッキリするとママもうれしいよ
このように、行動のどこが良かったのかを具体的に伝えると、子どもはその行動を続けやすくなります。
まとめ
鼻をかむことは、大人にとっては当たり前でも、子どもにとっては「目に見えない動き」を伴う難しいスキルです。
小さなステップに分ければ、子どもは確実に習得していけます。
親子で楽しく取り組みながら、冬の健康を守っていきましょう!
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