「持って帰りたい」と泣いたお子さんが、本当に欲しかったもの
前職で、お子さんたちの療育に携わっていたときのことです。
セッションの終わりになると、決まってあるお子さんが、使っていたおもちゃを「持って帰りたい」と言って泣いて怒る場面がありました。
そのたびに、私は「これは教室のおもちゃだから持って帰れないんだよ」と、伝えていました。納得してくれる日もあれば、なかなか気持ちの切り替えが難しい日もありました。
ある日も同じように、「持って帰りたい!」と泣いて怒っているその子に、私はいつも通り、「おもちゃはおうちに持って帰れないんだよ」と伝えました。すると、その子はふと、ホワイトボードにくっついていたマグネットを指さして、「じゃあ、これを持って帰りたい」と言いました。
私は「ごめんね、それもお教室のものなんだ」と伝えました。
すると今度は、床に落ちていた小さな折り紙の切れ端を拾い、「じゃあ、これは?」と差し出してきました。
その瞬間、私はハッとしました。
この子が本当に「持って帰りたい」と願っていたのは、“おもちゃ”という「物」ではなくて、そのおもちゃで過ごした、楽しくて心地よい時間、温かくて情緒的な関わり、その“気持ち”だったのだと気づいたのです。
私はその子の手を握って、こう伝えました。
「今日もとっても楽しかったね。〇〇ちゃんが持って帰りたいのは、楽しい気持ちなんだね。先生も、〇〇ちゃんと遊べてとっても楽しかったよ。次に会えるのがとっても楽しみだよ😊」
すると、その子はふっと表情をゆるめて、にこにこしながら帰っていきました。
こだわっていたのは「物」じゃなかった
私たちはつい、「これはダメ」「持って帰れないよ」と、“行動”だけに目を向けてしまいがちです。
でも、その行動の奥には、必ず子どもの“気持ち”があることを、改めて感じさせられた出来事でした。
もしかしたらその子が求めていたのは、「物」としてのおもちゃではなく、楽しかった時間そのものや、愛着のある人と一緒に過ごせたという安心感、「また来たいな」と思えるような情緒的なつながり、だったのかもしれません。
存在そのものを、具体的に伝えてほめる
私が専門としているPCIT(親子相互交流療法)では、「具体的にほめる」というスキルを大切にしています。
たとえば…
- 「自分からお片づけしてすごいね!」
- 「座ってお話きいてくれてありがとう」
- 「お友だちに貸してあげたの、かっこよかったね」
など、何をほめられたのかを具体的に言葉にして伝えることで、子どもは自分の良い行動をしっかり理解し、その行動を増やしやすくなります。
でも、実はそれだけではありません。
ぜひ、「できたこと」だけじゃなくて、「〇〇ちゃんの存在そのもの」が大好きなんだということも、具体的な言葉で伝えてみてください。
- 「〇〇ちゃんと一緒に遊ぶと、ママもとっても楽しいよ😊」
- 「〇〇くんの笑った顔を見ると、パパも幸せな気持ちになるな」
- 「〇〇ちゃんの歌ってる声、大好き!きいてると元気になるよ」
- 「〇〇くんのほっぺ、ふわふわしてて触るとほっとするなあ」
こうした言葉は、子どもが「自分は愛されているんだ」と安心できる、大切なメッセージになります。
言葉とまなざしが、親子の絆を育てる
子どもは、親の言葉やまなざしから、「自分ってどんな存在なんだろう?」を少しずつ学んでいきます。
ママ・パパの温かい声かけや、ほめる言葉、楽しそうな笑顔は、子どもの心にしっかり届いています。
そしてその温かい関係性のなかでこそ、子どもは安心し、自分の気持ちを穏やかに保ったり、少しずつ行動を変えていく力を育んでいけるのです🍀
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