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「具体的にほめたら怒る」子どもへの関わり方

PCIT(親子相互交流療法)のPRIDEスキルの一つに
できている行動を「具体的にほめる」があります。

私も日ごろから、「具体的にほめてあげてくださいね」とよくお伝えしています。
このブログでも何度も登場しているキーワードです。

でも実際には、こんな声を聞くこともあります。

「うちの子、ほめたら耳をふさいで怒るんです」
「上手に遊んでいたから具体的にほめたら、集中が切れてどこかに行っちゃいました」

せっかくほめたのに、なぜうまくいかないのか…。
親としては戸惑いますよね。

今回は、「言葉の理解がまだ難しい」「発達がゆっくりなお子さん」の場合に、
なぜそのような反応が起こるのか、そしてどんな工夫ができるのかをお伝えします。

「具体的にほめる」ことのねらい

PCIT(親子相互交流療法)では、「具体的にほめる」ことには次のような意味があります。

  • 親が「良いと思っていること」を子どもにしっかり伝える
  • ほめられた行動を増やしていく
  • 子どもの自尊心を高める
  • 親も子どもも良い気持ちになる

つまり、「具体的にほめる」は、親子の関係をあたたかくする大切なスキルです。

それでも「ほめられるのが苦手」な子がいる理由

発達がゆっくりなお子さんの中には、感覚の発達もゆっくりな場合があります。

たとえば、遊びに夢中になっている時に突然「〇〇できてすごいね!」と声をかけられると、
聴覚(耳からの刺激)にびっくりして逃げてしまうこともあります。

また、親が「今ほめたい!」と思ったタイミングと、
子どもが「できた!」と感じているタイミングがずれていることもよくあります。

大切なのは「タイミング」

ほめることそのものよりも、「いつほめるか」がとても大切です。

子ども自身が「できた!」「やった!」と思った瞬間や、
親の顔を見て共感を求めてきた時にほめると、気持ちがしっかり届きます。

そのほうが、「またやってみよう」という意欲も高まりやすいです。

発達段階に合わせたほめ方の例

■ 発達年齢9〜12か月くらい(クレーン現象が見られる時期)

視線を人に向けることが少ないお子さんもいます。
そんな時は、「上手にできたね」と言いながら、優しく手に触れて伝えましょう。
言葉だけでなく、安心できる触れ方が効果的です。

■ 発達年齢1〜1歳半くらい(視線を合わせられるようになる時期)

この時期のお子さんは、「できた!」と思った時にチラッと親の顔を見ることがあります。
その瞬間を逃さず、目を合わせてうなずき、
「上手にできたね」と穏やかに伝えましょう。

拍手も音を立てずに、手を合わせるだけで十分です。
真剣に集中している時は、音刺激が負担になることもあります。

子どもが「共感を求める瞬間」を増やすために

発達がゆっくりなお子さんは、共感を求めるサインがとてもささやかで、一瞬のことも多いです。
その瞬間をキャッチするには、「どんな遊びが好きか」を知っておくことが助けになります。

■ 9〜12か月くらい

物をつかむ、払いのける、投げるといった動きが好きです。

■ 1〜1歳半くらい

穴に落とす、さす、たたく、積むなどの活動を楽しみます。

■ 1歳半〜3歳くらい

同じ形を揃える、並べる、簡単な見立て遊びを楽しむようになります。

これらの遊びの中で「できた!」という瞬間が増えると、
自然と親子で目が合い、喜びを分かち合う場面も増えていきます。

喜びを分かち合う時間を大切に

子どもと目が合って、「やったね!」と気持ちを通わせる瞬間は、
本当にあたたかく、感動的なものです。

その一つひとつの体験が、
親子の絆を深め、安心できる関係を育てていきます。

発達のペースがゆっくりでも、
お子さんはちゃんと親のまなざしを感じています。

あわてず、焦らず、
「できたね」を分かち合う時間を少しずつ増やしていきましょう。

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